鉄分不足検査の内容とは

鉄分不足と一口に言っても、いろいろとあります。
鉄欠乏性鉄分不足、巨赤芽球性鉄分不足、再生不良性鉄分不足、溶血性鉄分不足、悪性鉄分不足などがあるのですが、若い女性に圧倒的に多いのが鉄欠乏性鉄分不足です。

鉄欠乏性鉄分不足の原因としては食事以外に子宮筋腫や子宮内膜症による過多月経がしばしば見受けられます。

鉄分不足の疑いで内科を受診した場合、鉄分不足検査として、まずは医師の問診や視診があります。

問診では、生理の量を聞かれることもあります。
生理の量は人と比べることもないので、自分では多いか少ないかわかり難いと思います。目安としては、昼でも夜用ナプキンを使う場合は、多いと考えてください。昼用のナプキンが2時間以上持たない場合も多いと考えるほうが賢明です。

視診では目を診ます。あかんべーをして、白かったら鉄分不足とよく言われますが、軽度の鉄分不足の場合はまだ白くなりません。

子宮筋腫が鉄分不足の原因なこともありますので、腹部触診もやってもらったほうがベターです。

 

その後、採血をして鉄分不足検査が行われます。
鉄欠乏性鉄分不足だと赤血球の中のヘモグロビンが不足しています。また、MCHや、MCHC、MCVもたいてい調べます。
MCHは平均赤血球ヘモグロビン量といって、赤血球中に占めるヘモグロビンの量です。MCHCは平均赤血球ヘモグロビン濃度、MCVは平均赤血球容積です。鉄欠乏性鉄分不足の場合、MCVやMCHCが低くなります。

また、赤血球の大きさのばらつきや形がいびつなものがないかなども見ます。血液中のフェリチンや鉄も調べることがあります。
鉄分不足の原因が子宮筋腫の可能性がある場合は婦人科受診を勧められることもあります。

鉄欠乏性鉄分不足なら、この程度の鉄分不足検査で済みますが、鉄分不足の原因が骨髄にあるような場合には、これらの鉄分不足検査に加えて
骨髄穿刺が行われることがあります。
しかし、骨髄穿刺まで行うことは通常の鉄欠乏性鉄分不足では、まずない、と言っていいでしょう。